ビタミンＡ

ビタミンＡとその作用

体内で作れない物質の一つとして、ビタミンＡがあります。
従って、食事やサプリメント、ビタミン剤などで摂らないと補えないものです。


このビタミンＡはビタミンＥ、Ｃと合わせて抗酸化ビタミンと言われます。
そして、肌や粘膜のキメを保持する役割があり、肌のターンオーバーに必
要なビタミン（補酵素とも言います）で肌のアンチエイジングには大変重要
な役割を持っています。


また、戸外で紫外線を浴びたり、ストレスが重なったりすると、このビタミンＡ
は容易に破壊されて減少してしまい、シワや老人斑などの肌老化が進んで
しまいます。さらに、ビタミンＡが不足すると、皮膚の潤いを保っている水分を
奪い肌をカサカサにしてしまうことでも知られています。


ビタミンＡのひとつとしてレチノールというのがありますが、この誘導体をレチ
ノイドと言い、外国では外用薬が、ニキビ、しわ取りに効果があるとされ、
使われていますが、催奇形性があると言われていますので、むやみに使用
しないほうが良いでしょう。

その他、皮膚の角質を作ったり、新陳代謝の促進、髪の毛の健康を保つ、
視力
の低下を防ぐ、感染に対して抵抗力をつける、ガンの予防や治療に
効果があるとされています。

ビタミンAが不足してくると、肌が乾燥して肌あれ・カサつきをおこしたり、に
きびや吹き出ものができたりします。その他、目の乾き、肌がかさつき、風
邪
をひきやすくなる、胃腸の粘膜が傷つきやすくなる、髪が傷む、爪がもろくな
る、などの症状があらわれます。

ビタミンＡとβカロチン

ところで、野菜などに含まれるβ-カロテンは体内でビタミンAに変わります。
β-カロテンには脂質が酸化するのを防ぐ働きがあるため、しわをできに
く
くしてくれます。さらに、紫外線によって起こるシミ、にきびの炎症も防いでく
れます。

β-カロテンとはビタミンＡの前駆体で、β-カロテンにより必要量のビタミン
Ａが作り出されます。その他、コレステロールの酸化を防いで悪玉コレステ
ロールを減らしたり、動脈硬化や心臓病など生活習慣病を予防する効能も
期待されています。


ビタミンＡの摂り方

ビタミンＡを摂ること自体は大変良いことなのですが、一日に摂れる上限が
あって、日本人では一日5,000IUと言われています。これ以上の過剰摂取を
続けると、軽い場合は下痢、重くなると倦怠感、皮膚障害、肝障害などの
症状が現れるようになります。


ビタミンAは肉類や肝油、バター、マーガリン、ほうれん草（生の場合）、レバー
などに多く含まれています。特にマーガリン5,500IU、レバー39,000IUと多い
ですから、過剰摂取に注意しないといけません。


安全な摂り方は緑黄色野菜から摂ることです。この緑黄色野菜にはβーカロ
チンの形で含まれ、体内でビタミンAに変わるからです。また、過剰摂取しても
体内で不要な分はビタミンAに変化しないので安全なのです。


また、もうひとつはビタミンAの入ったクリームを肌に塗ることです。皮膚表面
だけに吸収されるので安全です。