陽に当たらないと、骨が弱くなるってホント? [紫外線とその対策について]
昔、くる病という病気がありました。
特に北欧や日本では北陸から東北以北に見られました。光に当たる時間が短いために、
骨の発育が遅れ、背中やひざが湾曲したようになるものです。
たとえば、昔東北地方などに行くと老人で背中が曲がった人を多く見かけることがありまし
たがこれはくる病ではなく、骨粗しょう症のひとつです。
女性の場合、頻回の出産(当時は10人以上の兄弟姉妹なんてのは多くありました)の
ため、骨のカルシウムが減ってしまったり、Ca摂取不足などで、骨がスカスカになることから
次第にもろくなり、体重(特に頭蓋骨を含む頭部です)を支えきれなくなり、だんだん湾曲
していくため、このようになります。
骨のCaが不足すると、このような状態になりますが、紫外線はビタミンDを活性化させ、
骨のCaを結合させる働きがあるので、陽に当たる時間が短いと同じようになります。
しかし、今はサプリやビタミン剤なども十分あり、昔のように栄養が不足するということも
ありませんで、むしろ紫外線に当たる時間が少なくても大丈夫です。
それに、紫外線を完全に防ぐことは不可能で、一日通して紫外線には十分当たって
いて、そのくらいでビタミンDの活性化には十分なのです。
紫外線は、むしろ皮膚の老化、光発がん、目の白内障などの弊害の方が大きいので
「陽に当たらないから問題だ」と心配する必要はないようです。
タグ:紫外線 くる病
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